火炎の影の分身:

お前のような小僧がッ!こともあ
ろうにッ!魔族の支配者であられ
る「血の召還者」様のことを口に
するとはッ!

ふむ…今回は特別に、お前が期待
を裏切らないことを前提に、偉大
なる「血の召還者」様について聞
かせてやろう。
お前は、今日という日を忘れては
ならぬぞ。
お前のようなちっぽけな存在など
は決して知ることのできない暗闇
の神殿の話が聞けることを有難く
思え!

太古にアインハザードとグランカイン
という存在があったことは、お前
もよく知っているだろう。
彼らはそれほど重要な存在ではな
い。
彼らの間には5人の子どもがいたの
だが、その名を「シーレン」、「マ
ーブル」、「パァグリオ」、「サイハ
」、「エヴァ」という。

5人の子どもの中で最も偉大な方は
「シーレン」様だった。他のものは
、千年万年重ねても我が「シーレン
」様の足元にも及ばぬほど、偉大
な方なのだ。
そんな「シーレン」様の偉大さに妬
みを持ったアインハザードは、「シ
ーレン」様を追放するという馬鹿
げたことをしでかした。
このことに怒りを覚えた「シーレン
」様の怨念から新しい形の存在が
生まれたのだが、それがすなわち
我ら魔族なのだ。

魔族の中で最も強力な「シーレン」
様の怨念を受け継いだ方が「血の
召還者」様だ。

わしら魔族の世界は、「血の召還
者」様の登場によって多くの変化
があった。
「血の召還者」様は、ばらばらだ
った魔族たち統合され、封印され
た魔族の封印を解き放ち、すでに
滅亡してしまった魔族をアンデッド
という形で復活させた。
わしもあの方のおかげで復活する
ことが出来たのだ。
わしは命の限りあの方を慕い崇め
ることを誓う。
エルフたちによってずたずたに切り
裂かれたわしを、その手で救って
くださったお方…今も忘れられな
い。

ふむ…機会があるか分からないが
、お前が切実に願い常にあの方を
崇めるならば、いつかあの方がお
前の前に現れるだろう。