バルログの分身:

敗北の苦杯が呼び寄せた怒りと憎
しみ。

私にそれ以外の感情などは存在し
ない。きゃつを思うだけでも、こ
の世を二度飲み込んでも足りない
ぐらいの、凄まじい怒りと憎しみ
に悶える。

私が受けた恥辱。
きゃつらの血と肉で洗い流してや
ろうぞ。きゃつらの血で私の名誉
の杯を満たし、その肉で私の飢え
た欲望を満たすのだ。
約束しよう。
私のために「堕落」とその司祭た
ちに死をもたらしてくれるなら、
魔族も欲するほどの財宝でお礼を
しよう。

魔族も欲するほどの財宝とは?