ブラッド:
私はホワイトウィザードであるスビン
と共に、魂に関する魔法の研究に
必要な資料を探すため、ここに来
ていた。
そして今、アイスクイーンによって
、長い間研究して作り出した魂の
結晶体を奪われてしまったという
わけだ。その魂の結晶体は、怒り
狂う竜さえ鎮められるほどの強力
なものだ。ダークウィザードである
ケレニスの呪いの魔法さえも解くこ
とができる、たいへんな力を持っ
ているものなのだ。
今までケレニスの呪いを解くために
多くの者が訪れた。しかし呪いを
解くためには、純粋な魂を持って
いる人間の犠牲と、森の精霊の子
孫であるエルフの犠牲、ホワイトウィ
ザードの犠牲をも必要とするため
、皆があきらめて帰っていたのだ
。
利己的な者達…、自分を犠牲にす
るのが怖かったのだろう。考えて
みよ。そして感じてみよ。だれか
のために一度でも自分を犠牲にす
ることが、どれだけ魂を輝かせる
ことか。すべての生命体が、一つ
の命を持っている。その命で起き
た出来事は生命体が生きている間
も記録されるが、死んだ後も魂の
書というものに記録されるのだ。
私の言うことが理解できなかった
のなら、それはおまえが愚かなせ
いだ。