〜 ストーリー解説 〜アデン大陸 人間の歴史

長い戦争のうちに人間は原始的な国家体制を形成し、
エティナ族によって現在のアデン地方とエルモア地方が「エルモアデン帝国」として統一されました。

しかし、皇帝の王には悩みがありました。
死と破滅を象徴するグランカインが人間の創造主だとする事実は、人間にとって屈辱的なものでした。
新しい帝国のためには、人間を尊いものとする新しい神話、新しい歴史が必要だと考えた皇帝は、
大々的な宗教改革を行い、グランカインの代わりにアインハザードを人間の神と崇めました。

何代にも及ぶ宗教改革によって神話と歴史は歪曲され、黒魔法とグランカインの信者は迫害を受けました。
そして最終的にはアインハザードを善の神、グランカインを悪の神とし、
人間はアインハザードを自分の創造主と考えるようになったのです。

大陸でエルモアデン帝国が生まれ、目覚しい発展を遂げている頃、海を挟んだグレシア地域は未だ混乱期でした
多くの小さな国々が存在し、離散集合を繰り返していました。
しかし、エルモアデンの強力な軍隊が西海大橋と海路を通じて侵犯してくると、
グレシア一帯の国家は連合体を構成してこれに立ち向かいます。
これによって、結果的にグレシア一帯は統一され、のちにペリオス帝国が誕生することとなります。

さて、エルモアデンには、このころ既に「象牙の塔」という魔法機関がありました。
この機関は古代の巨人が使用していた魔法を復元し、それを再研究、発展させることを目的とし、
その強力な魔法は皇帝と同じ程の政治的影響力を持っていました。

この象牙の塔の出身者で、最も強力な魔法を備えていたのが「ベレス」という男でした。
希代の才能を誇る彼は研究に没頭し、強い力と共に愚かな野望を持つまでに至りました。
これに警戒心を持った帝国と象牙の塔はベレスをグルーディオ南部に閉じ込め、
その副作用で周辺が荒野と化するほどの強力な封印魔法を施しましたが、
ベレスはこれを打ち破って脱出します。
帝国はこれをベレスの行いとし、べレスに悪魔の烙印を押す事になります。

人間に大陸の覇権を奪われたエルフは、次第に自信を失くし、惰弱になっていきました。
その中で反撃に意欲的だった褐色の肌をしたエルフ族のもとに、人間族のウィザード「ダスパリオン」が訪れます。
彼女は永遠の命と引き換えに、人間族への反撃の手段となる黒魔法をエルフに与えます。

この一件で元々のマーシュエルフ族と褐色のエルフ族の間に争いが起き、
マーシュエルフ族は全滅してしまいます。
しかし彼らは死の直前、褐色のエルフ族に暗闇の種族となる呪いをかけ、
それらは後にダークエルフと呼ばれるようになります。

エルモアデンの成立後、約千年が過ぎたバイウム皇帝の時代。
王は強力なカリスマで帝国史上最強の軍隊を作り、オーク族をエルモア北部から黒い森へと押しやり、
さらにペリオス帝国のグレシア南部一帯を占領します。
国土を奪われたペリオス帝国は体制が揺らぎだしました。

しかし、バイウムはいつしか征服戦争に興味を失い、神の国から永遠の命を手に入れる為に
天をつらぬく塔の建設を始めます。
しかし30年も過ぎた頃、バイウムはその傲慢さで神の怒りを買うこととなります。

「卑しい人間の子よ、お前が永遠の命を得ようと、恐れ多くも私の寝床を汚しに来るのか?
いいだろう、お前が切に願うのが永遠の命ならば、私がお前にそれを与えよう。
だが、お前もこの塔から一歩も出ることが出来ないであろう。」

バイウムは永遠の呪いを受けて不死の肉体となり、塔の最上階に幽閉され、工事は中断されます。
世紀の大工事と急な皇帝の失踪によって王政は揺らぎ、千年以上続いてきた帝国はわずか20年のうちに崩壊、
またペリオス帝国もその後の伝染病と冷害で崩壊してしまいます。
はれて希望どおり不老不死となったエルモアデンの皇帝は、
幽閉された最上階から自分の国が堕落して行くのを死ぬこともできず見届けることとなり、
結局、彼もまた祖国のように精神を崩壊させ、化け物と化してしまったのです。

混沌の時代の後、グレシア地域にはベハイム国が、大陸北部にはエルモア王国が誕生しました。
大陸南部にはアデン・ギラン・グルーディオ・オーレンといった小さな国がいくつかありましたが、
大国オーレンが南進し攻め込んだことに各々が危機感を感じて連合国軍を結成、ついにはオーレンを打ち負かし、
大陸南部はこれをきっかけに統合され、現在のアデン王国が誕生しました。
そして、アデン王国の成長を願う王アマデオの主導のもと、アデン、エルモア、グレシアは相互不可侵の平和条約を締結し、
世界は一応の落ち着きを取り戻すのです。


3部に渡り長い事お読みいただき、ありがとうございました。
ここでは概要だけ分かりやすいように(?)、原文をかなり省略しました。
興味が有ればLineageII公式のバックストーリー原文をお読み頂ければと思います。

だれか分かりやすい挿し絵描いてくれませんか(つД`)わかりゃしない


大事なキーワードが沢山出てきたので、おさらい。

地上は二つの大陸で構成されており、大陸北方を「エルモア地域」南方を「アデン地域」、もう一つの大陸を「グレシア地域」と呼んでいた。
なお、Lineageでの通称「エルモア荒地」は出現するモンスターの名前に由来するもので、あそこはエルモア王国ではありません。
アインハザードは「創造の神」グランカインは「破壊の神」だったが、後に「善の神」「悪の神」と神話が変更された。
「破壊なくして建設は成り立たない」という言葉があるように、「破壊」=「悪」とは限らない点に注意。
「ベレス」は象牙の塔出身のウィザードである
Lineageではウィンダウッドケイブのボスとしてベレスが登場します。
ウィンダウッド地域の砂漠はベレスを封印しようとした象牙の塔ウィザードの魔法の結果によるものである。
ベレスが砂漠化させたわけではないので注意。ベレスの悪魔の烙印は濡れ衣です。
ダークエルフ族は、もともとはエルフ族だった。
白肌のエルフはここで全滅してるはずなので、ダークでないエルフはなんなんでしょうか。私もわかりません。

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