私は料理をマスター クロッカーの下で習い、この10年間一人
で自分なりに実力を磨きました。私がたとえソードを扱う術を
知らず、魔法について知っていることが全くなくとも、料理に関
する限りは誰にも負けないと自負しているのです。
でも、周りの人たちに認めてもらえず、とてもじれったい思い
をしています。私の実力を立証し、最高の料理人として名前
をあげたいのです。そして、堂々とした姿で私の家族に会いた
いのです。
ですから、私はディオンを訪ねて来たのです。ここでは、毎月
王国の至る所の料理人が集まり、大会が行われます。審査
はエルフのマジスター ミリエンさんがされるのですが、彼女は味
の魔術師と呼ばれるくらい繊細な味覚の所有者だそうです。
ミリエンさんに認められる料理人は、領主様から直接報賞を
賜るのです。
前回の大会でチキン料理を出品したのですが、失敗してしま
いました。でも、それはすごく暑くて肉の状態がかなりよくなか
ったせいで、決して私の調理方法に問題があったからではな
いのです!私は、来月に開催される料理大会にもう一度挑
戦することを計画しています。
前回の大会では、失敗しましたが、今月の料理大会にもう
一度挑戦しようと思います。素晴らしい料理を構想すること
はしたのですが、材料のことが心配です。新鮮で質のよい材
料がまさに料理の命なのに、今回の料理に必要な材料は、
全部手に入れるのが難しいものばかりなのです。
あなたが材料の収集を手伝ってください。私が大会でよい評
価を受けて、領主様の報賞を受けたらその金額の半分をあ
なたに差し上げます。