もともと我がオークの一族は７つの部族で構成された、天下に
名を馳せた種族だった。しかし、今から2千年前、卑劣なこと
この上ないエルフと天下を分ける戦いを繰り広げた。もちろん
我が一族の強さは、どの種族にも劣らない。しかし、エルフど
もが小賢しいヒューマンを味方に引き入れ、結果的に我々は
戦争に負け、追われる身となってしまった。しかし、エルフの勝
利も束の間、奴らはヒューマンに裏切られ、森の奥深くに追い
やられる結果となった。自ら災いを招いたも同然だ。
それ以来、我が一族はパアグリオの聖地であるここ不滅の高
原に新たな安住の地を築き、近い未来訪れるであろうオーク
繁栄の時代に向けて着実に準備を進めている。しかし、その
課程で7つの部族の1つだったラグナ族が一族を裏切って出て
行ったのは、我々の名誉を汚す出来事だ。裏切り者は決し
て許されない。オークの名誉を地に貶めた罪深い一族だ。奴
らは「オーク」と呼ばれる資格もないのだ。