その昔、私は上級のスペルシンガーで、私の恋人であった
テオンは最高のテンプル ナイトでした。ある年の晩秋、私た
ちは愛し始め、木の葉が青く芽を出し枯れて落ち葉になる
ことを幾度となく繰り返しているうちに、私たちの愛は段々と
深くなっていきました。そういう幸せな日々を送っていたある
日、私たち二人は長老の意思を伝えるべく、ヒューマンの
王国エルモアアデンに特使として派遣されることとなりました。


その当時悪魔ベレスはこの世を手に入れるため、邪悪な力
を使い自分の領土を広げていたことで、多くの人々が苦し
み、世界は滅亡に向っていました。結局象牙の塔のメイジ
たちはベレスを阻止すべく戦争を行い、私とテオンはヒューマ
ンの軍隊を手伝いベレスと戦うことになりました。しかし、象
牙の塔のメイジたちが禁じられた魔法を使いベレスを封印
した最後の戦闘の時、私は負傷してしまいました。そして、
何ヵ月も後に目を覚ました時には、私は自分の命よりも大
事に思っていた恋人を無くしたことに気が付きました。

私の同僚たちはテオンが我軍の後退のための時間を稼ぐた
めに、最後までアンデッドの軍団に立ち向かい、壮絶な最
後を迎えたと話してくれましたが、最後の最後まで彼の亡き
骸が見つからなかったことから、私は彼が死んだという事実
を受け止めることができませんでした。この空のどこか
で、きっと生きているに違いありません。それ以降、私は大
昔テオンと交わした約束を守るために、千年の間、この島に
留まりながら彼を待っているのです。彼と再開し、一緒に故
郷に戻るその日を夢見ながら...。

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